アイデア大賞

フォーメーションフライトによる、干渉合成開口レーダ(INSAR)地球観測ミッションアイデアの部
東京大学大学院
メンバー:金色一賢、桑田良昭、鴨川晋一、石川早苗
アイデア大賞 受賞者
卒論の発表で「多数機フォーメーションフライトの研究など、有用なミッションがなければ何の価値もない」と言われた悔しさが、本設計への原動力でした。数々のミッション候補が、どうあがいても1機の場合より有利にできず、没になりました。知識ゼロからのSARの勉強も、途方もなく大変でした。通常は大型衛星で運用するSARと、小型衛星で検討されるフォーメーションフライトの両方を盛り込み、なんとか実現可能かつ有意義であると結論づけるために、本当に多くのアイデアを盛り込んで、奇跡的に完成しました。アイデア大賞の受賞は心から嬉しいです。

最近、世界中で我々のミッションと同様な計画が検討され始めたことがわかり、非常に刺激を受けました。本設計が日本の宇宙開発に何らかの形で活かされることを願う一方で、ミッション設計の多くに貢献し、1次審査後に留学した桑田共々、メンバー一同これからも精進したいと思います。最後に、我々の設計を支えてくださった中須賀先生はじめ研究室の方々、助言を頂いた多くの先生方に感謝します。

「ISS-SCS宇宙講座」NIME本会場で発表!

本会場で毛利氏と直接セッションを行った金色さんチームは、受賞作品である「フォーメーションフライトによる干渉合成開口レーダ(INSAR)地球観測ミッション」が、毛利氏の2度目のミッション(地球表面の詳しい立体地形図を作る「SRTM(シャトル・レーダー・トポグラフィー・ミッション)」との関連があることもあり、有意義な会談ができたようです。設計大賞の中西さんチームとの衛星回線を介した掛け合いでは、連続受賞している中西さんに対して、宇宙工学に興味を持ったきっかけを尋ねる場面も見られました。

衛コンでの受賞をきっかけとして、このような外部での発表の機会が与ええられることについては、修士1年で論文発表の場が少ない立場の者にとっては、経験を積む良い機会になるとのことでした。また、衛コンの募集時点で外部での発表の可能性もあることが分っていれば、衛コンへの応募のモチベーションは更に上がるであろうというご意見でした。

文責:衛コン事務局 松永
金色 一賢・桑田 良昭・鵜川 晋一・石川 早苗

東京大学 中須賀研究室ISSL

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